これは以前大崎教会の「ひろば」にも書かせて頂いたが、紀州弁には敬語がない。私は中1で親元を離れ、金光学園の寄宿舎に入ったが、先輩に言葉使いでよく殴られた。
それから数十年が経ち、布教部時代金光図書館で本を読んでいると、紀州に敬語が発達しなかった理由が書いてあった。徳川幕藩体制以前の紀州は様々な集団が群雄割拠しており、1人の人間が君臨して統治するという支配、被支配の体制が整っていなかった。紀州の漁法も世界有数の技術をもち、民主的なルールをもって生活していたそうだ。ゆえに下から上を敬う言葉が必要なかった。
敬語がないということは決して文化が低いわけでなく、日本で一番最初に民主主義が根付いていたという画期的な土地柄なのである。
この本はいったいどんなタイトルだったか全く忘れてしまった。この説を書いた方は司馬遼太郎氏だった気もするし、どなたかもし知ってる方がおられたら是非教えてください。
|
|
No.37
|
|