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大飯原発再稼働に思う。

 大飯原発の再稼働が決まった。私は当ブログ3月24日付けなどで述べてきたように、脱原発依存の方向に進むべきだと考えている。福島原発事故を受け、地震大国日本では現状の原子力発電は無理だと思う。一方で電力不足の懸念や電気料金の値上げ、産業空洞化による日本経済失速の問題、地元の方々の雇用、生活の問題もある。
 だからこそ、政府や政権民主党こそが、原子力村に群がる利権団体やそれにぶら下がる人々を監視し、しっかりとしたビジョンを示した上で、真に国民生活のために努力してほしいと願わざるを得ない。
 
 ところが、首相は、脱原発依存の旗は降ろしていないと言いながら、多くの識者が問題提起しているにもかかわらず、ただ、「安全である」からという理由だけで再稼働を決めるのは、全くこれまでの安全神話と同じではないか。民主党も結局は利権構造の上に乗っかっただけの政党になってしまう。 
 最も、この再稼働で政権民主党は完全に終わった。結局民主党は政権を取りたいがための政治家が集まってできただけの政党と言わざるを得ない。テレビタックルなど政治家が登場するテレビを最近は全く見ていないが、かつて政権自民党の時代、自民党の例えば高速無料化の政策など「できるはずがない」との指摘に民主党の政治家が「できる」と豪語していたのが忘れられない。
 あの頃は本当に期待していた。しかし、ものの見事に裏切られた。高速無料化どころではない。社会保障制度や子ども園構想等々、ほとんどのマニフェストを放棄した。これで「脱原発依存」と言われても全く信用ができない。民主党嫌いの友人から「所詮は第2自民党の政党、期待する方がおかしい」と言われ、ここまで酷いとは思ってもみなかったので、返す言葉もない。
 衆議院の解散、解散と言っているが、民主党はもうない。しからば自民党となるが、自民党では今の政府と全く同じ。マニフェスト遵守の小沢さんのグループには人材がいない。そうなると大阪市長の橋本さんたち地方の動きに期待となるが、今のところは全くの未知数。選択肢がないのだ。
 そろそろ、国家の命運を決める問題は、国民投票に付すことが必要になってきているのではないか。政治家の皆さんも真に力を発揮できる体制にしてほしいし、私たちも任せて文句を言う「お任せ民主主義」から、自分事として引き受けて考える真の主権者になれるのではと思う。 

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