自衛隊派遣「戦争辞さない」宣言

                                    

東京新聞2004.3.26 5面 発言欄



学生寮寮監 辻井篤生 45歳 (東京都小金井市 )

 自衛隊派遣「戦争辞さない」宣言

 
小泉首相は防衛大学校卒業式で「世界平和のために積極的に貢献する」と訓示したという。私にはそれが「平和のために戦争を辞さない」としか聞こえない。
 このたびの自衛隊イラク派遣は、日本の安全保障政策の転換であり、「真に国際社会の仲間入りを果たした」と特にアメリカは歓迎している。そのアメリカは北朝鮮で話し合いがつかない場合は戦争をも辞さない構えであり、そのときは当然自衛隊の参戦も期待しているだろう。
 日本はいつの間にか「戦争ができない国」から「戦争ができる国」へ、「戦争をしない国」から「戦争をする国」に変わってしまった。イラク戦争には反対だけれどもイラクへの自衛隊派遣は賛成−という方は、よくよく考えてもらいたい。
 イラクへの派遣は、単にイラクで戦闘に巻き込まれるという次元の問題ではなく今後、日本は平和主義を棄て、国際社会に犠牲と責任を果たすべく「戦争も辞さないですよ」と内外に宣言した行動なのである。

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