「山寒うして花の発(ひら)くこと遅し」
※私の師匠が、教会長信行会で話されたことば。
「『山寒うして花の発くこと遅し』という茶掛けの名言があります。山里は春の訪れが遅く、花の開くのも遅いが、しかし春は必ず訪れる。そして、深い雪が消えると、一斉に花を開き、人々を心ゆくまで楽しませます。人間も同じようなもので、時至って人格が出来上がれば実に見事であり、人々に生きる喜びを与える。しかし、なかなかスパッと助かっていかない。それは、一人一人には、わが心が開かれるのに、絶対時間とでもいうものがあるからである。三日で気付く人もあれば、何十年もかかる人もいます。その人が本物になっていく時間です。その長い短いが重要なものではなくて、その時間を神様から持たせてもらうことができたということが、大事なわけです』
教会長信行会講話記録『神願を生きる』(2004〈平成16〉年12月刊行)中、井手美知雄先生講和から。
私は大変な難儀で状況に追いつけず、冷静さを欠いていたとき、この文章で落ち着きを取り戻し、だんだんに、だんだんに、まさに薄紙をはぐように、氷が次第に溶けていくようなおかげをいただいた言葉です。