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「世界平和を目指す、金光教人としての生き方」とは

『金光教非戦・平和NET No24』 「世界平和を目指す、金光教人としての生き方」とは

寮10月の月例祭・食事会

 10月の月例祭は私が祭主で仕えさせて頂き、その後教話(後掲)を行った。食事会は、日本人男性学生H君とK君。ポトフとポテトサラダ、タンドリーチキン風となかなかこったものであった。

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 本年の5月から、運営委員の先生方の教話の後に10分弱のお時間を頂いて、「神様のものさし」を持ってもらうためのお話をしてきた。それを一度まとめる意味で、先日の常総市ボランティアで出会った住民の方とのやりとりを具体例にお話ししながら(ここでは残念ながら紹介できないのをお許しください)、以下の箇条書きにした概要についてお話しした。

金光教人としての生き方

神様のものさし、人間のものさし
人間のものさし⇒目盛りがある⇒見える世界 ⇒有用価値(二分法、二尺択一)
神様のものさし⇒目盛りがない⇒見えない世界⇒存在価値 (あるがまま)

 人間のものさしを捨てて神様のものさしを持つのではない。目盛りがあるものさしがなければ人間社会は成り立たない。しかし、この世の中は見える世界だけで成り立っていないのもまた事実である。そこで人間のものさしと共に神様のものさしも持つ必要がある。と言うと人間のものさしは物質的で合理的。神様のものさしは精神的で非合理と思うが決してそうではない。

 例えば 10の12乗は兆、10の16乗=京(けい)、10の20乗=垓(がい)。
10の48乗=極(ごく) 10の52乗=恒河沙(ごうがしゃ) 10の56乗=阿僧祇(あそうぎ) 10の60乗=那由多(なゆた) 10の64乗=不可思議(ふかしぎ) 10の68乗=無量大数(むりょうたいすう)
 中国には、「不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)」という、認識不可の位もある。 何と、「10の37218383881977644441306597687849648128乗」
 ここまで行くと1+1=2の合理から始まったはずが、認識不可能な合理・非合理を越えたものとなる。まずはその認識が必要。

「神様のものさし」の3つの要素
1 存在根拠 立ち所を知るために視点をずらす。
 近代合理主義は全て人間、自分から出発する。
「我思う故に我あり」⇒『我あるが故に我思う』 
 私、自分自身が自分から出発するのではなくて、私はどこから来ているか。その大本、根源から考える。
【今は学問の世の中で、理屈はよく言うようになったけれども、天地と神との恩義をしだいに知らないようになったから、難儀がしだいに多くなっている】

2 「超越」 物事の程度・基準・範囲などはるかに超えること。 常識にとらわれない。
①何事もあるがままに受け止める。ありのままに。 物事に無駄ごとはない。
・自分都合の悪いこと。病気、災難、試験に落ちる=難儀
 理由なき空虚感 焦燥感 不安 
    ⇃
神様のメッセージ
自分を成長させてくれる材料 試練 必然的偶然 そこに必ず意味がある。
 今どんな境遇にあうとも、どんな人生にも意味があり、あなたを必要としている誰かがおり、願いがある。それをあなたに発見されるよう待っている。あなたもそのためにできることがある。どんなに苦況にあっても投げ出す必要はない。
【神は人間を救い助けてやろうと思っておられ、このほかには何もないのであるから、人の身の上に決して無駄ごとはなされない。信心しているがよい。みな末のおかげになる】

○すでに幸せの場所と時間を与えてくれている。
「時間意識」
・宇宙ができて137億年 地球 50億年 人類誕生4万年の流れが自分に来ているという意識。
・先祖代々のいのちを受け継いで、それをまた未来に続けている命を生きている。
【天地は生き通しである。天地が生きているから、人間もみな生きていられるのである】
今⇒歴史一の時間 【あれもおかげ、これもおかげであった】

「空間意識」
・宇宙の中では点にもならない自分の居場所。逆にいえば宇宙の全勢力・エネルギーが結晶している。場所⇒世界一の場
「神いますところ幸が生まれる」
【天地金乃神の広前は世界中である】
【唐天竺日本くぼい所へ寄り、同行の水の寄るごとし】

適切な時に適切な場所にいて適切なことをしている。
最高の時に最高の場所にいて最高のことをしている。 

「あること皆美しく、起こること全てよし」。

②「逆も真なり」
○当たり前→当たり前ではない
東北被災者  「夢のような暮らし」「すでに奇跡は起きている」
堀尾保治先生 「奇跡の毎日を生き、奇跡の場所におらせて頂いている」
○手段と目的を入れ替える。通勤・通学のために歩く⇒歩くための通勤=散歩

③「複眼思考」
昆虫の目 ミクロの視点 鳥の目(バードアイ) マクロの視点を両方持つ
【真の道を行く人は、肉眼をおいて心眼を開けよ】 神様の視点

超越
 自分の有限性 無力の自覚 「根源的な生命との根源的な出会い」
【疑いを離れて広き真の大道を開き見よ、わが身は神徳の中に生かされてあり】
【天地のことをあれやこれやと言う人があるが、人間では天地のことはわからない。天地のことが人間でわかれば、潮の満ち干もとめられよう】

・ 人間は永遠の一瞬を生きている。有限という概念を認識できるのは人間だけ。
・常識や対立する概念を超える 「難儀はみかげ」「無用の用」「無知の知」 
 否定されている価値を肯定する。あるいは、一旦否定してみて肯定する。

3 使命を生きる。ご神願成就 世界真の平和 全ての1人ひとりの助かりの実現
 新たな人生の指針や魂の救済。
・幸せを求めるではなくて、その使命に生きることこそが「真の幸福、至高の幸福」と考える。
・何のために生きるか、人生に意味があるかと悩む前に、この世に生まれてきた意味、どんな人生にもなすべきこと、満たすべき意味がすでに与えられていると考える。
【人間はどうして生まれ、どうして生きているかということを知らねばなりませんなあ】

 他人のため、あなたのためと言うのは不遜。裏返って、自分のためというのも同じ。決して他人のためにも自分のためにもならない。
 必要なのは、「ために」ではなく、「気遣い」の心。自他の心身を気遣うこと。
「思い」、「心」だけでは、ただ心の中で思っているだけ。
「思いやり」「心配り」「心遣い」「気遣い」のこの「やり、配り、遣い」の外に出る動的態度が大切。
【心配りする心で信心せよ】
【いくら学問がある。よく理屈がわかっているといっても、神信心のことは、わかっただけでは役に立たない。わが心に食いこんで、事にあたって実際に出てこなければ、神の徳はいただけない】

「本然のいのちが承服する」 
天地万物一切が、その本分を尽くし、その生を全うし思い残すことのない世界を求める。
 自分のために他を利用するものでもなく、他のために自分を犠牲にするのでもなく、自他もろともに、天地人生の全体が生甲斐を感じて幸福であり得るような世界。

 以上、神様のものさしをもっての生き方は3つの「お」の生き方に集約できる。
即ち『おかげ様 お互い様で、お先にどうぞ』である。

「おかげ様」⇒最高、最善の今の時間に今のこの場所にいることの気づきが真にありがたしの感謝の心を生む。
【目には見えないが、神の中を分けて通っているようなものである。畑で仕事をしていようが、道を歩いていようが、天地金乃神の広前は世界中である】

「お互い様」⇒自他共に助かるあり方。決して上から目線でなくまた下でもなく、上下の関係に立たない。
【人の身が大事か、わが身が大事か。人もわが身もみな人である】
【人間を軽うみな。軽うみたらおかげはない】

「お先のどうぞ」⇒エレベーターの前で『お先にどうぞ』は簡単だが、船が沈みかけている時、救命艇に『お先にどうぞ』と言えるかどうか。それが言えるためには今の今を悔いなく生ききっていることが必要。実際にそうなった時にどうなるかは分からないが、それを意識することによって、今の今を、今月今日を大切に生きるという生き方となる。
【人間はおかげの中に生まれ、おかげの中で生活をし、おかげの中に死んでいくのである】

 この3つの「お」の生き方が真に自立した自由な金光教人としての生き方に繋がると思う。

 

東京学生寮9月月例祭・食事会

 9月の月例祭が小柴宣和運営委員ご祭主のもとに仕えられた。教話では、小柴先生から「他の宗教では、自分の願いを叶えてもらうという現世利益的な信仰であるが、本教は教祖金光大神様が『信心すれば、目に見えるおかげより目に見えないおかげか多い。知ったおかげより、知らないおかげを受けることが多い。後で考えてみてはじめて、あれもおかげであった、これもおかげであったということがわかるようになる。そうすれば本当の信者である』と教えられているように、自分に都合の悪いことが実はおかげてあったということがある。皆さんも本物の信心を目指して、本当の信者になっていただきたい」とのお話があった。

 引き続いて、食事会。今回は韓国の留学生Cさんと中国からの留学生Kさん。大根スープ、豚肉のコチュジャン炒め、手羽先のコーラー煮、サラダと盛りだくさん、美味しく頂いた。また今月誕生日の方をお祝い。何と私たち9月11日の結婚記念日のお祝いもして頂いた。大感謝、感激であった。

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