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安全保障会議設置法、秘密保護法の先

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 安全保障会議設置法が参議院で、また国民のほとんどが慎重審議を求めている秘密保護法案が衆議院を通過した。改憲へとまた一歩近づいた。「1 国家安全保障会議設置法(日本版NSC)」、「2 特定秘密保護法」、「3 武器輸出三原則の見直し」、「4 集団的自衛権行使への憲法解釈変更」、そして「5 改憲、国防軍の明記等」へと向かうのであろう。

 中国が尖閣諸島を本気で取りに来ていると多くの国民が心配しており、そして選挙で自民党が大勝、野党も保守政党が多い今が絶好のチャンスだろう。しかし、果たしてこの方向が平和をもたらすであろうか。

 先の5つは軍事力に頼るあり方であり、「戦争をしない国」から「戦争ができる国」へと国の形そのものの変更につながる。もちろん中国を始め、北朝鮮もミサイルを向けている今日、現状では不安という気持ちも理解できる。

 しかし、尖閣諸島など現状でも十分に守れる。中国も経済がいいときはよかったが、陰りを見せた今、周辺自治区の反発などに合い、あの広大な国土を維持することで必死なのだ。周辺国海域やアメリカへの対抗心は、国内の人心を掌握、統一しようとする国家の常套手段ではと思う。

 集団的自衛権を認め、自衛隊が名実ともに軍隊となる方が現在よりさらに緊張度を深め、ますます危険度を増すのは明白。先のイラク戦争の時のように大義なき武力行使に自衛隊も参加せざるを得なくなる。つまりは米軍の手先、先兵として働かされてしまうのだ。

 巨大与党を生み出した今、何を言っても詮無きことかもしれない。いやしかし、だからこそおかしいと思うことはしっかりと言わなければならないと思う。もし、間違いに気がつけば、その間違いを正すことができるのも民主主義であるからだ。

教祖130年生神金光大神大祭 勝浦教会

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 11月23日午前10時から、金光教勝浦教会教祖130年生神金光大神大祭が教会長ご祭主の元、十津川教会、下里教会、熊野教会の先生方祭員により麗しく仕えられた。

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 祭典に引き続き、「人が助かる『感謝の心』」と題して教話を奉仕させていただいた。

 前半は上北沢教会でお話しさせていただいた気仙沼でのボランティア活動での元寮生近藤晃君の体験など、後半は娘が通う大学での実習、2週間泊まり込みの児童養護施設での出来事などを例話に、人間は生かされて生きているという根本、そのおかげを知ることで生まれる感謝の心が、自分を大切に、人を大切に、ものを大切にすることにつながり、周囲も助かっていく世界が展開する。

 金光教の信心の究極目的は、「人を助けて神になる」ことであり、具体的には、「受けたおかげを人に伝えて、神様に喜んでいただく信心である」とお話させていただいた。

本年第2回目 気仙沼ボランティア

 11月8日から11月11日まで、妻と寮生2人の4人で気仙沼ボランティアに行ってきた。現地で何か行事があるときにとずっと日程を探っていたが、なかなか日程が合わず結局この日程となった。

 また今回は、先の東京都教会連合会教師会時に、気仙沼市南町1丁目町会長の千葉さんのお話を聞きに来ていた金光学園の大先輩も同じ日程で行動した。未信奉者の方であるが、友人に常盤台教会の信者さんがおられ、その方からこの首都圏ボランティア機構の話を聞き、是非とも参加したいとのことからであった。

 寮の私たち4名は、わが「ミライース」で8日午前9時出発。3泊4日ではあるがなるだけ荷物を少なめにお願いし何とか詰め込んだ。最近の軽自動車は4ドアーで結構座席は広い。走りもなかなか快適である。

 気仙沼まで7時間と思いこんでいたが、それは文京区にある東京センターからで、小金井市にある寮からは調布インターに乗って約8時間かかる。首都高速は相変わらず混んでいたが、その後はスムーズに走り、5時30分頃無事到着した。

 9日は朝から上天気。韓国からの留学生も参加。当ボランティアでは韓国からの参加はおそらく初めて。金光学園の大先輩も初めての参加。そこで、まずは被災地を見てほしいと現地代表の清水さん運転で北上できるところまで行っていただくこととなった。

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 気仙沼から北へ岩手県に入ったすぐのところに陸前高田市がある。市街地は瓦礫が片付いてから全く時間が止まったように何の変化もない。復興は遅れに遅れているようだ。そこから北へ、北へ、大船渡市、釜石市、大槌町、宮古市田老地区、何とあの「あまちゃん」の久慈市まであと30キロ地点の北山崎までご案内いただいた。

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 大槌町役場は地震が来たときのそのままで残され、時計が津波が襲った時間で止まっている。さすがにみんな声も出ない。気仙沼市の大型漁船など残念ながら解体が進んでいる。被災地の方の気持ちもよく理解させていただくが、子々孫々に伝えるためには原爆ドームのように何か残してほしいと願う。

 10日は朝から雨模様。午前9時から寮生たちが花壇の整備などで当初から訪問させていただいている五右衛門が原テニスコート仮設に訪問。ここは寮生の斉藤理宇さんご家族が被災して最初に入っていたご縁から。

 9時前に到着すると、談話室にもうたくさんの方がお集まり下さり、笑顔で迎えてくれた。若い子の訪問、また何度も来ているので特に喜んでいただいている。お芋のふかしたものや漬け物、お菓子など次々に出してくださり、完全なお客様扱いに毎度恐縮する。

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 そして皆さんお互いによくおしゃべりになっている。それを聞かせていただくだけでもありがたい。「東京ではもう忘れられているんでしょうね」とか、時々鋭い質問もとんでくる。清水さんはさすがもう外の人という感じが全くなく、何でも相談に乗っている感じであった。清水さんの巧みな誘導でじゃんけんゲームが始まり、碧みーが音頭をとる。みんな本当に楽しそう。用意したお米、お水、カイロ等々の景品でお米が一番人気だった。

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 11日は清水さんが松島に所用があるとのことで、今度は南へ南へと被災地をご案内下さった。途中小学校のある高台から見ると、津波で小山が真っ二つに割れていることを教えてもらった。にわかに信じがたい光景である。

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 次に大川小学校。逃げようとしていた鉄橋、逃げるべきであった裏山を目の当たりにして胸が張り裂けそうになった。海岸線から3、4キロもあるという。まさかここまで津波が襲ってこようとは思っていなかったであろう。避難を指導した先生、お子様を亡くされた保護者の方の気持ちを考えると複雑な思いで一杯になる。

 「釜石の奇跡」、その正反対に「釜石の悲劇」というものもあった。いかに正しい情報を受け継ぐか。事実をどれだけ教訓にするか。かつての関東大震災のことなどほとんど忘れ去られている今日、心許ない限りである。

 さて、大川小学校を出ると強い雨が降ってきた。ところが松島に着く頃になると何と上天気。今回は橋でわたれる島を散策。強い風で本当に寒かったが、紀の松島といわれる観光地の人間として、その本家松島の景色に圧倒されっぱなしであった。

 以前の行事で天候のお繰り合わせを願い忘れたために、今回は特に天候のお繰り合わせを願っていたら、何と1日目、外の被災地巡拝の時は上天気、2日目屋内の時は雨。帰路の高速でも休憩すると雨がやみ、車に乗ると雨というウソみたいな、いや失礼、見事な天候のおかげを蒙り、万事ご都合お繰り合わせの中で、短い期間ではあったが充実したひとときを過ごさせていただいた。感謝。

上北沢教会ご大祭奉仕

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 11月3日13時30分から、上北沢教会教祖130年生神金光大神大祭の祭員典礼と教話の御用をさせて頂いた。教話の概要は次の通り。

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 「お道の信心の真髄は、教祖様が『人を助けて神にならせてもらうがよい』と仰った人を助けて神になること。その道をお開きになられた教祖様に始まり、歴代金光様、直信・先覚・先師の御取次に助けられた人々がまた生神となって人を助けての130年というお年柄を迎えている。そのおかげを頂いての130年というまずはそのおかげの自覚が大切。

 それをおかげを知らない世の人々に対しておかげの世界を知らせ、助かりの世界を展開していく、そのことが皆様信奉者1人ひとりの信心の深まりと、展開に期待されており、ここから150年、200年へと展開していく使命が『人を助けて神になる』道に生きる私どもに課せられていると思う。
 
 東京学生寮では気仙沼を中心にした首都圏ボランティア機構によるボランティアに参加しているが、ある仮設住宅で何もかもなくされた方が『地震の前は本当に夢のような生活をしていた』と仰った。あっと思わされた。

 この方が仰る夢のような生活は、現に今私たちが毎日過ごさせて頂いている当たり前の生活そのもの。夫婦げんかをしたり、子どもが言うことをきかなくて、かりかりくることなど、まあちまちましていることであり、女房や子どもがいてくれるだけでいい。

 東京センターから帰宅して部屋にあかりがついているだけで、ようもようもここまで逃げずにいてくれたと、もう奇跡みたいなもので、奇跡はすでに起きているとつくづく思わされた」と話した。

 次に金光新聞の「信心真話」にも紹介した寮生であった近藤晃君の体験について、ボランティア先のおばあさんから「泥だらけになった仏像を捨ててくれ。もう神も仏もない」と言われて何も言えなかったが、東京に帰ってきてすでに風化が始まっている現実をみて、神様仏様ではなくて、すぐに忘れてしまう人間側に問題があったと気づかされた辛いボランティア体験を紹介した。

 また、家族が犠牲になられた漁師の方の「家族を奪われて海が憎らしいと日に日に海を憎んでいた。しかし、毎日海を眺めていてだんだんに思えてきたことが、地震は一瞬だったが、この海は先祖代々、何代にもわたって自分たちにどれほど恵みを与えてくれてきたか。魚が捕れ、それを生活の糧として今まで命が続いてきた。それを当たり前と思ってきた自分がいる。海を憎むのは筋違いだと気がついた」とのお話しを紹介した。

 さらに「当たり前の日々が実は当たり前ではない。真に生かされて生きているということに気づき、そこから感謝のこころが芽生え、そしてこの漁師さんが助かり元気になったことで、うちひしがれていたその地域の周囲の方々も助かっていった」事実や、

 また、近藤君などのボランティア活動をしている人々に触れて、悩みを抱えて参加したボランティアの方が助かっていったこと、感謝のこころ、おかげの自覚から人を助ける働きが生まれ、人が助かる世界が展開していった」事実を紹介した。

 最後に、信心も囲碁や将棋のように初級、中級、上級があることについて、四神様の信仰体験や四代様のみ教えを紹介しながら、おかげを頂くばかりで我流に陥りやすい初級の信心から、当たり前のことが当たり前ではないと自覚していく中級の信心へ、そして自分に都合が悪いことも「難はみかげ」とそこから一段と深い信心へと向かい、「人を助けて神になる」上級の信心に向かう大切さについてお話しさせて頂いた。

11 月東京学生寮 月例祭・食事会

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 11月2日午後7時から金光教東京学生寮集会室において、藤原務正運営委員ご祭主により月例祭が仕えられ、その後教話を拝聴した。

 教話の概要は次の通り。
「教祖130年祭のお年柄は、130年続いてきた教祖様の信心を違えずに頂いているか、改めて振り返り、確かめ、修正していく節年として意味合いがある。

 このお道の信心のありがたいところは、天地金乃神様という願い、祈る対象が明確であること。神様は願えば必ず手助けしてくれるということ。それを神様のおかげと思えること。

 そして金光大神様はいつも「神様と一緒」という毎日を送られた。私たちも常に神様と一緒にいるということを感じながら生活をすることが大切。

 それにはまず「お取次を頂く」、2つには「教典やご伝記の書物にふれる」ことがある。そして学生寮には寮監がいる。寮監に訪ねながらお道の信心を極め、近代社会の崩壊が始まっていると思われる現代社会の中で、新しい世の中を切り開いていってほしい」

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 引き続いての食事会。今回は道願さん、石津愛さん、高橋君の日本人。ショウガ焼き、海鮮シチュー、ゆで卵やアボガドの入った手のこったこぶサラダ等を作っていただき、楽しいひとときを過ごした。11月誕生月の方は、韓国からと中国からの留学生2名。みんなでお祝いした。