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安全保障会議設置法、秘密保護法の先

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 安全保障会議設置法が参議院で、また国民のほとんどが慎重審議を求めている秘密保護法案が衆議院を通過した。改憲へとまた一歩近づいた。「1 国家安全保障会議設置法(日本版NSC)」、「2 特定秘密保護法」、「3 武器輸出三原則の見直し」、「4 集団的自衛権行使への憲法解釈変更」、そして「5 改憲、国防軍の明記等」へと向かうのであろう。

 中国が尖閣諸島を本気で取りに来ていると多くの国民が心配しており、そして選挙で自民党が大勝、野党も保守政党が多い今が絶好のチャンスだろう。しかし、果たしてこの方向が平和をもたらすであろうか。

 先の5つは軍事力に頼るあり方であり、「戦争をしない国」から「戦争ができる国」へと国の形そのものの変更につながる。もちろん中国を始め、北朝鮮もミサイルを向けている今日、現状では不安という気持ちも理解できる。

 しかし、尖閣諸島など現状でも十分に守れる。中国も経済がいいときはよかったが、陰りを見せた今、周辺自治区の反発などに合い、あの広大な国土を維持することで必死なのだ。周辺国海域やアメリカへの対抗心は、国内の人心を掌握、統一しようとする国家の常套手段ではと思う。

 集団的自衛権を認め、自衛隊が名実ともに軍隊となる方が現在よりさらに緊張度を深め、ますます危険度を増すのは明白。先のイラク戦争の時のように大義なき武力行使に自衛隊も参加せざるを得なくなる。つまりは米軍の手先、先兵として働かされてしまうのだ。

 巨大与党を生み出した今、何を言っても詮無きことかもしれない。いやしかし、だからこそおかしいと思うことはしっかりと言わなければならないと思う。もし、間違いに気がつけば、その間違いを正すことができるのも民主主義であるからだ。