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本年第2回目 気仙沼ボランティア

 11月8日から11月11日まで、妻と寮生2人の4人で気仙沼ボランティアに行ってきた。現地で何か行事があるときにとずっと日程を探っていたが、なかなか日程が合わず結局この日程となった。

 また今回は、先の東京都教会連合会教師会時に、気仙沼市南町1丁目町会長の千葉さんのお話を聞きに来ていた金光学園の大先輩も同じ日程で行動した。未信奉者の方であるが、友人に常盤台教会の信者さんがおられ、その方からこの首都圏ボランティア機構の話を聞き、是非とも参加したいとのことからであった。

 寮の私たち4名は、わが「ミライース」で8日午前9時出発。3泊4日ではあるがなるだけ荷物を少なめにお願いし何とか詰め込んだ。最近の軽自動車は4ドアーで結構座席は広い。走りもなかなか快適である。

 気仙沼まで7時間と思いこんでいたが、それは文京区にある東京センターからで、小金井市にある寮からは調布インターに乗って約8時間かかる。首都高速は相変わらず混んでいたが、その後はスムーズに走り、5時30分頃無事到着した。

 9日は朝から上天気。韓国からの留学生も参加。当ボランティアでは韓国からの参加はおそらく初めて。金光学園の大先輩も初めての参加。そこで、まずは被災地を見てほしいと現地代表の清水さん運転で北上できるところまで行っていただくこととなった。

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 気仙沼から北へ岩手県に入ったすぐのところに陸前高田市がある。市街地は瓦礫が片付いてから全く時間が止まったように何の変化もない。復興は遅れに遅れているようだ。そこから北へ、北へ、大船渡市、釜石市、大槌町、宮古市田老地区、何とあの「あまちゃん」の久慈市まであと30キロ地点の北山崎までご案内いただいた。

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 大槌町役場は地震が来たときのそのままで残され、時計が津波が襲った時間で止まっている。さすがにみんな声も出ない。気仙沼市の大型漁船など残念ながら解体が進んでいる。被災地の方の気持ちもよく理解させていただくが、子々孫々に伝えるためには原爆ドームのように何か残してほしいと願う。

 10日は朝から雨模様。午前9時から寮生たちが花壇の整備などで当初から訪問させていただいている五右衛門が原テニスコート仮設に訪問。ここは寮生の斉藤理宇さんご家族が被災して最初に入っていたご縁から。

 9時前に到着すると、談話室にもうたくさんの方がお集まり下さり、笑顔で迎えてくれた。若い子の訪問、また何度も来ているので特に喜んでいただいている。お芋のふかしたものや漬け物、お菓子など次々に出してくださり、完全なお客様扱いに毎度恐縮する。

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 そして皆さんお互いによくおしゃべりになっている。それを聞かせていただくだけでもありがたい。「東京ではもう忘れられているんでしょうね」とか、時々鋭い質問もとんでくる。清水さんはさすがもう外の人という感じが全くなく、何でも相談に乗っている感じであった。清水さんの巧みな誘導でじゃんけんゲームが始まり、碧みーが音頭をとる。みんな本当に楽しそう。用意したお米、お水、カイロ等々の景品でお米が一番人気だった。

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 11日は清水さんが松島に所用があるとのことで、今度は南へ南へと被災地をご案内下さった。途中小学校のある高台から見ると、津波で小山が真っ二つに割れていることを教えてもらった。にわかに信じがたい光景である。

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 次に大川小学校。逃げようとしていた鉄橋、逃げるべきであった裏山を目の当たりにして胸が張り裂けそうになった。海岸線から3、4キロもあるという。まさかここまで津波が襲ってこようとは思っていなかったであろう。避難を指導した先生、お子様を亡くされた保護者の方の気持ちを考えると複雑な思いで一杯になる。

 「釜石の奇跡」、その正反対に「釜石の悲劇」というものもあった。いかに正しい情報を受け継ぐか。事実をどれだけ教訓にするか。かつての関東大震災のことなどほとんど忘れ去られている今日、心許ない限りである。

 さて、大川小学校を出ると強い雨が降ってきた。ところが松島に着く頃になると何と上天気。今回は橋でわたれる島を散策。強い風で本当に寒かったが、紀の松島といわれる観光地の人間として、その本家松島の景色に圧倒されっぱなしであった。

 以前の行事で天候のお繰り合わせを願い忘れたために、今回は特に天候のお繰り合わせを願っていたら、何と1日目、外の被災地巡拝の時は上天気、2日目屋内の時は雨。帰路の高速でも休憩すると雨がやみ、車に乗ると雨というウソみたいな、いや失礼、見事な天候のおかげを蒙り、万事ご都合お繰り合わせの中で、短い期間ではあったが充実したひとときを過ごさせていただいた。感謝。

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