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第28回金光教東京平和集会 2

IMG_20100718_0001 10分休憩の後、「大人のひろば」(イーストホール)と「子どものひろば」(いずみホール)が開催された。「大人のひろば」は不肖私が司会、国際センターの越智晴江さんにはクイズを担当していただいた。私の担当ということもあり、何回かに分けて少し詳しく紹介したい。

「大人のひろば」では、今日戦争というものがハイテク技術の進歩、メディアの扱い方等々でますますその本質が見えにくくなっており、そこで戦争の本当の姿、戦争の不条理さを伝えることをまず1つのポイントにおいた。

それから、私たちは空襲や歴史上初めて原子爆弾が投下された国として、被害者の立場から核廃絶や戦争反対を訴えている。そこではどうしても「戦争は悲惨で平和は大切」といった言葉だけの反対にとどまり、「核廃絶」「戦争反対」のメッセージが国際社会になかなか届く力を持ちえない。

そこで2つめには、単に過去の戦争をふりかえるだけでなくて、日本が戦った太平洋戦争から今日のイラク戦争に至るまでの戦争の実態は「今も昔も変わっていないこと」を知り、その歴史と現実に学び、そこから教訓を導き出すことにポイントをおいた。

そこでクイズの1問 太平洋戦争開戦時のアメリカ大統領は誰だったでしょうか?。
1番 トールマン
2番 ルーズベルト
3番 マッカッサー

IMG_20100718_0002 正解は2番。その後、当時中学生だった関口さんから、昭和20年に敵の大将であるルーズベルトが亡くなった時の様子をお伺いしながら、当時の国民は完璧に教育(戦争プロパガンダ)されていたこと、戦争の思想の根本は、「私たちは正しい、悪いのは向こうだ」との一言で言い切れることを押さえた。

次に、「なぜ日本はこの戦争を始めたのか」を南の国々の人々にどのように説明していたかについて、日本軍が生卵をかき混ぜながら説明している漫画を紹介した。(一番上の写真をクリックして下さい。写真が大きくなります)

「コノ白イトコロ、コレ白人。コノ黄色イトコロ、コレ亜細亜人ネ。イマ、亜細亜人、白人ニ囲マレテルネ。白人ニイジメラレテルネ。ワレワレ亜細亜人、タイヘン面白クナイ」

「ソコデ日本、戦争起コシタネ。世界ヲユサブルネ。引ッカキ回スネ。ホラ、ゼンブ黄色くナッチャッタ?」

当時の日本国内では「大東亜共栄圏」という標語が唱えられ、日本のアジア侵略支配を正当化した。

続いてクイズ2 昭和20年の終戦当時の男子の平均寿命は約何歳だったでしょう?。

1番 24歳
2番 37歳
3番 42歳

IMG_20100718_0000 正解は1番。その後、当時大学生だった服部さんから、目の前でB29に突っ込んで死んでいく同じ世代の若者たちをみて、悔しさで一杯だった等のお話を承った。服部さんは今年85歳。軍隊に徴用された戦中派最後の世代。服部さんは理科系の学生だったので軍隊に行かずにすんだ。しかし、先輩や友人の多くは戦死してしまった。服部さんはこのことを多く語らない。無念で一杯だったと思う。

そこで戦争の不条理さについて、戦争は必ず若い方から、社会的弱者(貧困層)から犠牲になっていくことを押さえた。

そして戦争で最も恐ろしいことは、人間が人間でなくなることであり、軍人勅諭では、「義は山嶽よりも重く、死は鴻毛よりも軽し」と虫けらや鳥の羽より軽かったこと、そして人の命は現在では虫や羽どころか、単なる数字、消耗品、必要経費(ネセサリーコスト)であることを紹介した。(つづく)

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