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歴史を踏まえた価値観へ

 大卒の3人に1人が入社した会社を3年以内に辞めてしまう。結婚適齢期の約4割が結婚していない。結婚してもそのうち3人に1人が離婚するというご時世である。相当深刻な数字だ。このままでは国が滅ぶ。最も大事な教育の現場は、体罰問題、教師の退職問題など目も当てられない状況を呈している。

 日本は敗戦によって、自由と民主主義を手に入れた。もちろん大切なことである。しかし、そのことによって太古の昔から受け継がれてきた文化、価値観を根こそぎ否定してしまった。そのひずみがいまに現れているのではないか。

 また、手に入れた価値観も相当にはき違えている。例えば自由という価値にしても「何でも自分で思い通りになることが自由」と考えている若者がいかに多いことか。言うまでもないことだが、自由を得ようとすれば当然様々な困難や思い通りにならなことを引き受けて、責任をとらなければならない。その上に立っての自由である。

 現政権は教育改革に力を入れようとしている。ただそれが愛国主義など単に歴史を逆行する復古主義では何の解決にもならない。それは偏狭なナショナリズムで、つい最近の戦前国家への回帰に過ぎない。日本悠久の歴史の中で受け継がれ、積み重ねられてきた伝統、価値観を踏まえての、未来を指向し、地球、世界を視野に入れた新たな価値観を作り上げていかなければならないと思う。 

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