夢見る使い捨て労働者 2

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 今やフリーターは、「組織に縛られず、好きなことをして楽しく生活する自由人」というよりも、「将来の不安におびえているが、その不安を感じさせないために、実現不可能のない夢にすがっている」という姿だそうだ。

 企業の側は、専門的・創造的能力あるものを必要な労働者として自社で育て、単純、サポート労働者はコストを下げるために派遣社員やアルバイトに置き換える。正社員はますます専門化し、その門が狭くなり、いくら高学歴であっても能力がなければ振り落とされてしまう。

 いくらよい大学を出ても、そのこれまでかけた教育に見合う職業につけなくなっている。大学を出ても自分にふさわしい就職口がなく、仕方なく大学院に進む人が増え、あるいは4年生大学卒業後に専門学校に通う人が増えている。しかし、その卒業後もなかなか希望通りとは行かず、フリーターで時間を稼いでいるという状態なのだ。

 その夢見る使い捨て労働者が、ざっと200万人を超えようとしているらしい。先の山田先生によれば、経済がまだもっているうちはよいが、このまま景気がよくならない場合、10年後にまさにこの使い捨て労働者たち自身が不良債権化してしまうと警告している。(つづく)

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このページは、つっさんが2005年3月14日 19:47に書いたブログ記事です。

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