気仙沼ボランティア報告③ (8/7~8.21) 4

| コメント(0)

 次は、これも私たち支援機構の重点的に行っているボランティア活動の一つで、ホテル「一景閣」の高圧洗浄やお掃除、食器等の洗浄作業である。オーナーは、気仙沼教会の信徒総代。

 気仙沼湾からすぐのところにある「港の観える・ふかひれ海鮮割烹の宿」として非常にお料理が美味しい有名な老舗ホテルであった。その6 階建ての3階まで大津波が襲い、お客さんや従業員の皆さんが三日三晩孤立した。しかし、迅速な誘導、対処で1人の犠牲者も出されなかったそうである。屋上から不安そうな眼差しで外を見る人々の様子が、出版された写真集などに多く掲載されている。

 写真は3階までの正面、窓には木枠がはめ込まれている。また、この一景閣の3階から周りの景色を撮った写真、火災の後も生々しく残っており、三日三晩本当に不安な時間だったろうと言葉もない。

  P8141335S.jpg P8141308S.jpg P8141309S.jpg P8141311S.jpg 支援機構のボランティアは、少しずつだが今日までずっとその復活を願って清掃活動を進めている。来年1年目の慰霊祭が、この一景閣でできないか、その願いも出されているそうである。

 5、6月頃から瓦礫の撤去、使用不可能な物の運び出しやまだ使える物の整理等がすでに進められていたが、水道が出ないので本格的な掃除はできなかった。また8月になりようやく水道は通ったが、排水ができるかどうか確認がとれていなかった。

 私が入った8月中旬頃に、ちょうど宇部東教会のSさんを中心に排水ができるかどうかが調べられ、可能と確認された。そこから支援機構ボランティアの中で、その日の他のボランティア活動との調整を図りながら「一景閣班」が編成され、ほぼ毎日活動することとなった。

P8141345S.jpg まずは残った廃材等を廃棄。港のすぐそばなのでハエの死骸が尋常の数ではない。写真は集められたハエ。次に3階調理室や各控え室、廊下から階段を下に高圧洗浄をかけていく。外の異様な景色とヘドロの尋常ではない臭いに、だんだんに気が滅入っていく中での作業である。

icon.jpg その中でもリーダーの宇部東教会のSさんや気仙沼教会の奥様やご子息、鶴見教会のN君や常盤台教会のMさん、寮生のK君や広島市で私たちを出迎えてくれたIさん、それから全国各地からボランティアの方々が、黙々と真剣に作業を進めておられる姿に本当に敬意を表する次第。

P8141316S.jpg P8141315S.jpg また、私と入れ違いに1週間活躍された、駒澤大学3人娘、避難所では現地の方たちから「納豆娘」と呼ばれていたが、お風呂やおトイレを驚くほどきれいにピカピカに磨かれていた。

 この3人娘、再び気仙沼入りした私とまた入れ違いに帰られる朝まだ早い5時頃、外に出るとバケツをもって走ったり、何をしているのだろうと思っていたら、現地で活躍する機構の車やTさん、Sさんの車を洗っていた。せめてものお礼の気持ちということらしい。さすが私と同じ駒澤大学生、朝から非常にさわやかな気持ちにさせて頂いた。

 また、当ブロク10月8日付「熱田教会信徒会講演会 終」で紹介した寮生Iさんの食器洗いもこの厨房での作業であり、教会の奥様も活躍され、大きなアルミケースの中に食器がきれいに並べられているとこと。ありがたいことである。 

コメントする

2012年4月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

このブログ記事について

このページは、つっさんが2011年10月20日 14:54に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「祝・中日ドラゴンズ優勝 球団史上初の2連覇」です。

次のブログ記事は「気仙沼ボランティア報告③ (8/7~8.21) 5」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カウンター

累計:
本日:
昨日: