大変長らくお待たせ。待ってないか。私としては3度目となる気仙沼ボランティア体験記を連載したい。このたびは日を追っての報告ではなく、ボランティアの内容別での報告とさせていただきたい。期間としては8月7日から8月21日の15日間。
さて、まずは気仙沼市港町のある酒屋さんでの活動から。気仙沼市災害ボランティアセンター斡旋でのボランティアで、寮生ら私たちグループ5人と一般からの個人やグループの5人の総勢10人。泥だしや廃材の廃棄、高圧洗浄での清掃であった。
なぜ、5か月も経ての泥かき作業か。これはこの方のお宅は海からだいたい200㍍のところにあり、気仙沼市の建築制限がかかっている。ゆえにこの場所は住めなくなる可能性のある場所なのだ。もし、制限がかかれば片付けても意味がない。
だからまずはその建築制限の方向性が定まってからと、そのままにしていたそうだ。となり近所も津波をかぶったままの状態で放置されている。しかし、建築制限法の期限が来ても市は決めきらず、何度も延期され、7カ月後の今でも建築制限法はそのままである。
この酒屋のご主人は、いくら待ってても埒があかないので、片付けるだけ片付けようとボランティアセンターに依頼したそうだ。そこで私たちがそのお手伝いをさせていだくことになった。
写真のように地下に酒蔵ある。海水が2㍍ほどの高さに溜まっており、それをポンプで汲み上げようとした。しかし、ヘドロが溜まり全くポンプは役に立たない。そこでもう人海戦術、バケツリレーしかない。数人が地下室でバケツにヘドロをくみ、地上にあげる。
そのバケツを裏の外に捨てる。一人でも抜けるとそのリレーに穴ができ、一人の負担が格段に増すので外れることができない。バケツの重さも量によっては尋常ではなく、この時は本当に辛かった。
午後からはご主人から2階部分の洗浄もということで、ちょうど私たち金光教のボランティアチームが保有していた高圧洗浄機があいていたので、それを持ってきて作業をした。一番ベテランで機械のプロの宇部東教会Sさんが別の重要なボランティアのために不在。
7月22日から9月4日まで入った寮生のK君がこの時期弟子入りして免許皆伝、この日は師匠のいない中の作業となったが、仏壇や洋服ダンス等々もきれいにさせていただき、ご主人からも大変感謝された。
ただ、非常に暑い日となったこの日、午前中のバケツリレーで汗をかき、午後からの高圧洗浄で水浸しになったことからか、この作業の次の日から38.9度の熱を出してしまい、2日間お休みを頂いた。(つづく)
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