忘れられない「心に残る一言」 本部教庁布教部員時代編 ①

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『競ってもいいが、争ってはいけない』
▽本部教庁の5階会議室で、確か私が担当していた「文書布教に関する会議」にメンバーとして参加されていた故隅田隆太郎先生が発言された言葉▽

 この当時、受験や学歴社会、出世競争など、競争社会が問題になっていた時代で、競い合うことは、互いに向上するために必要であるが、相手を蹴落とすような争いはいけないと言われ、なるほどと感心し、今でも忘れられない。

『人を知れ』 
▽布教部があった6階のトイレで、わが師匠井手美知雄先生の言葉。ちなみにこの6階のトイレで大事な話を聞くことが多く、『東京へ言ってくれんか』と当時の仁科財部部長から、東京学生寮寮監にとはじめて言われたのもこのトイレである▽

 当時の布教部は、大きく教団布教と布教研究、渉外・広報部門の一部を受け持っていた。その大事な御用として情報の収集があるが、マスコミや書籍での収集はもちろん、本当に必要な情報は人からでしかとれないと。それも日頃からの信頼関係を築く必要がある。「100人や200人の人を知らなければ」と仰った。

『聞く力が一番難しい』
▽師匠の井手先生の師匠筋である故藤井記念雄先生が、布教部恒例の御用の後の一杯懇親の時に話された▽

「辻井君、聞く力と話す力と書く力だったら、その力をつけるのにどれが一番難しいと思う?」聞かれた。当時、リーフレットや研究レポートなどを書くことに汲々としていたので、即座に「書く力」と答えた。「にやっ!!」とした記念雄先生、「違うね。書く力は一番やさしい。次が話す力。一番難しいのは聞く力だよ」と。これはどういうことか。書く力や話す力は、人が評価し、指摘を受けることができる。聞く力は、人には分からない。自分で判断するしかないから、これが難しい。「聞いてるようで、ほとんど聞いてないだろう、人の話を」とご指摘くださった。

 後年、この聞く力をつける具体的な方法論があることを、金光教の話し方教室で知った。「話し方」教室は実は「聞き方」教室であると言われている所以である。現在も東京センターで開講中なので、興味のある方は是非ご連絡を。(つづく)

 

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このページは、つっさんが2012年9月 5日 19:37に書いたブログ記事です。

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