忘れられない「心に残る一言」 学生時代編

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 私は、いい話や言葉、文章に出会ったら、まずはメモをとる。その時は覚えているようで、よく忘れてしまうことが多いからだ。しかし、人生にはメモをしなくても忘れられない「心に残る一言」がある。それも、その方がお話しされたシチュエーションや雰囲気もよく覚えている。それが確実に自分自身の人生によい影響を与えてくれていたことを、この期に記しておきたい。まずは、学生時代編。

『君は副官タイプだね』
▽金光学園寄宿舎に住んでいた中学生の時、風邪を引いて住み込みの鈴木舎監室(すでに70歳前後だったと思う)に、3日ほど寝ていた時の枕元で▽

 だいぶ熱も下がってきた頃、鈴木先生が枕元に座ってなにやら話し始めた。西郷隆盛や東郷平八郎などの大将のタイプではなくて、君は参謀タイプ。「蔭で人を助けなさい」とも聞いたような気がする。なぜ、このようなことを言われたのか、話の前提や背景は全く覚えていない。

『よく来た。まあ座って』
▽これも金光学園中学校時代、ある問題を起こした。校長室に呼ばれ、もうどれだけ怒られるのだろうかと相当緊張して部屋に入った時のこと▽

 当時の校長佐藤一徳先生が、何ともいえない満面の笑顔で、『よく来た』と。『こういう時くらいしか、校長室には来ないもんね』と続き、とうとう最後まで怒られるどころか、問題に一言も触れずに終わってしまった。おかげで、その時の校長先生の机や応接椅子の位置など、雰囲気はよく覚えているが、なぜ、校長室に呼ばれたのかは完全に忘れている。あの「一分の一」というお言葉を残された先生で、今でもご尊敬申し上げている。

『腹痛や下痢は病気ではない』
▽東京学生寮時代、寮の月例祭に当時青年教師であった和泉正一先生がお話に来られた教話の内容▽

 なぜか、この話だけはいまだに本当によく覚えている。昔の寮の畳敷きのお広前で、「『痛いのは、体にがたがきているのだ』と神様が警告してくれているお働きであり、病気ではない」との意味の教話であった。私はよく風邪を引いて熱を出したり、お腹を痛くしていたのだが、このお話を聞いてから、あまり病気をしなくなってしまった。
 これまでは、体が弱いことを苦にしていて、また病気になるのではと不安がり、そして病気になってはさらに落ち込んでいた。今から考えると、このお話を聞かせていただいて、「そうか病気ではないのだったら、恐れることも不安がることもない」と思い悟ったのか、不思議と病気をしなくなった。まさにお話で、おかげをいただいたのである。

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このページは、つっさんが2012年9月 3日 17:19に書いたブログ記事です。

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