Home > 5月 6th, 2005

憲法「改正」について 3 本格参戦への道

 一昨日、昨日と見てきたように、憲法改正の真のねらいは、現実と憲法との矛盾解消にのみあるのではなく、れっきとした軍隊を持ち、いわゆる普通の国家になりたいのである。

 となるとどうなるか。それは、もし2001年当初に憲法が改正されていたらどうなっていたかを想像すればわかりやすい。このたびのイラク戦争は当初の理由からかけ離れ、アメリカの自衛のための「対テロ戦争」ということになっている。

 同盟国であるわが日本は、イラク・サマワへ国際貢献のための自衛隊派遣というようなお茶を濁したやり方ではなく、堂々と参戦し、日本人にも多くの犠牲者がでたであろう。当然その前のアフガニスタン攻撃も参加したであろう。

 戦争のそのほとんどは、「自衛」の名において始まっている。「対テロ戦争」という終わりなき戦争へと足を踏み入れてしまうことは必定なのである。

 北朝鮮脅威論を振りかざし、「助けてもらうのに、助けないのはおかしい」と集団的自衛権なるものを強調、あるいは、国際貢献や国際協力という聞こえのよい言葉を多発し、あたかもその方が現実的に安全であると主張しているが、実際は本格参戦への一番危険な道なのだ。