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千葉秀宣氏(元紫会館避難所運営委員会会長)講演を拝聴して

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 去る11月8日金光教東京センターにおいて、都教連教師研修会として千葉秀宣氏の講演があった。千葉さんは南町一丁目町会の会長さんで、地震直後に組織された紫会館避難所運営委員会の会長さんである。(写真 左が千葉さん、真ん中が二丁目会長・気仙沼教会信徒総代、右が頭取と呼ばれている三丁目会長)

 地震当日の避難所の立ち上げから運営という生々しいお話を聞かせていただき、改めてその被害の甚大さにもかかわらず、よくもよくもみんなで乗りきってこられたと、ただただ感服するばかりであった。

 どれほど艱難辛苦があったことか。想像を絶するご苦労の中でマイナス面はほとんど語らず、各方面の支援、特にわが金光教の気仙沼教会やボランティアに対して何度も感謝の意を表された。

 その千葉さんが私たちに要望されたことが二つ。一つは現地を実際に見てほしいということ。もう一つがそれぞれの地域の町会にはまってほしいということである。南町町会は紫神社のお祭りや青年会活動が盛んで日頃からよく集まっていたそうだ。

 それが地震、津波という災害非常時に大いに役に立ったとのこと。例えば、当座の水や食料の確保はもちろん市役所に町会全体の安否確認ができたと報告した時に、担当者が信じなかったほど迅速な動きと確認ができたそうだ。

 また、千葉さんも感動したと仰ったが、ある方が気仙沼市民病院まで行って、お薬を飲んでいる町会員全員のお薬をもらってきたとのこと。電気、水道、食べ物で精一杯の時にそこまで機転が利く方がおられることに私も感動した。これ一つとってみても、いかに日頃から団結力があったかが理解できる。

 それもそのはずで南町町会は「1人一役」といって、それぞれの持ち場で無理なく役割を果たしていくことが伝統的にできていたそうだ。その千葉さんを中心にした紫会館避難所に私たち金光教ボランティアも逆に物心両面にわたり大変お世話になり、本当にお育てを頂いた。

 私自身、初めてのときには現地の方とどう接していいか、何を言えばいいか不安で相当緊張しての参加であった。夕刻気仙沼教会に着くと教会長夫人である美紀子先生から箸を持たされ、「上へ行って」と仰った。

 何がなにやらよくわからず隣の紫会館に行くとそこで初めて出会ったのが千葉さんであった。「ようきた」というよりは、「お帰りなさい」という雰囲気で迎えてくださり、テントの中に用意されていた夕食を頂いた。

 地元との方やボランティアのメンバーが作業から帰ってくるとここで千葉さんが温かく迎え入れる雰囲気ができていたのだ。会長の千葉さんはじめ、頭取、社長さん、事務局長と呼ばれる方々が温かく迎え入れてくださり、すぐに打ち解けることができた。

 あまりの雰囲気のよさについ調子に乗っていらんことを言い、千葉さんに不愉快な思いをさせてしまったことがある。お詫びに行かせていただいたときも周囲の方々が温かい目で見守ってくれ、本当に救われた。

 この経験からあとに続く人たちへも「ボランティアへ行け」と言うのではなくて、「千葉さんや青年会長の坂本さん達に会いに行け」と多くの人に勧めることができた。そして実際にみんな逆に元気をもらって帰ってきたようなことである。

 また、金光学園の卒業生で、先の東京ほつまOB会でこの研修会のことを知り、飛び入り参加された方がいた。私より10年先輩であるが、この御縁で来たる11月8日からの気仙沼ボランティアに一緒に行くことになった。誠にありがたいことである。

※今回私の感想ばかりで長くなってしまい、実際の千葉さんの講演内容を紹介できずすみません。また記録が出ると思われますのでご連絡ください。

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