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4年ぶりの東京センター職権開催 2

 朝食もこれまたこれでもかというくらいに多彩。普通出てくる朝食の種類が全部出そろった感じだ。何とか完食。美味しかった。朝食後、所用のある直帰組とお別れ。残った4名は八ッ場ダム視察へと向かった。

 四万温泉からは1時間ほどで到着。まず驚いたのは長く大きなコンクリートの橋が谷の下を横に走っていたこと。しかしそれは途中で切れている。横幅がそれほどでもなく、道路にしては狭い。謎の構造物だ。

 さらに奥に進むと新しい道路が山のはるか上の方まで延びている。まずはこっちに行ってみようと走っていくと、どこまでもまっさらな道路が続く。トンネルを抜けると何カ所か民家の建物が建築中であった。「そうか、ここが代替地になるのだ」と。相当広く整地されている。

 次に来た道を戻って今度は谷の下の道を行く。何カ所かの集落を抜けていくと、「やんば館」という広報センターに着いた。そこで水没する地域の地図や模型を見て、このダム建設の壮大さがまさに実感できた。これはテレビで見るだけでは到底理解できないであろう。河原湯温泉をはじめ街、集落すべてが水没してしまうのだ。

 今いる「やんば館」自体も水没するそうだ。しかし、谷でも結構高いところに位置している。よくテレビで途中で止まっていた第二橋脚という橋も、そこからさらにはるか見上げるところに通っている。そのすぐ下まで水がたまるとは、どう考えてもあり得そうにない。想像を絶する規模なのだ。

 当然道路も鉄道も分断されるから、それぞれ新線を敷く。その工事もだいぶ進んでいる。最初に見たコンクリートの橋は鉄道新線になる予定のものだった。第二橋脚はすでに完成し、第三橋脚も新しい駅となるであろう場所も整地が進んでいる。つまり周辺の工事はやっているのだ。

 4,50年の間、政治に翻弄された住民の気持ちを思うと言葉もない。安易な気持ちで民主党のマニフェストをよかれと思っていたことが恥ずかしい。もちろんかつての政権自民党時代の政官業癒着の構造は許されるべきものではない。しかし、この八ッ場ダムの建設中止か、続行かの問題はそうそう単純でない。同行した4人もそれぞれ意見が違ったが、その問題の根深さに圧倒されながら帰途についた。

 「百聞は一見に如かず」。今回の職研も、N山観光様のおかげで充実した研修となった。私費での旅行だから幹事は大変だ。運転のO先生にも感謝、感謝である。(おわり)

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