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英国BBC放送「二重被爆者」揶揄事件

 英国BBC放送が広島と長崎で原爆に遭遇した「二重被爆者」の故・山口彊(つとむ)さんを「世界一運が悪い男」と揶揄した映像を見たとき、強く憤りを感じた。昨年東京平和集会で指摘したように、やはり爆弾を落とす側は落とされた側で何があったのかを想像すらできないのだと。

 すぐにコメントしたかったのだが、自分自身が相手を非難できる立場にあるのかどうか、恥ずかしながらこの方のことを私は知らなかったのである。ドキュメンタリー映画「二重被爆」や著書『ヒロシマ・ナガサキ二重被爆』という本も出されているにもかかわらずだ。

 また、あの阪神大震災と地下鉄サリン事件が起きた時、その二つの事件に巻き込まれた方のことをマスコミや身近なところでも話題になったことがあった。もちろんその方のことを揶揄したのではなくて、「大変だったね」といたわりの気持ちであったと思うが、その奥には「運が悪い人」というような意味合いで話題にしているような感じもして、いやな気持ちになったことがある。

 そのようなことでなかなかコメントすることができなかったが、山口さんの生き様を知るにつけ、この被爆体験は世界人類の大教訓としなければならないと改めて強く思った。イギリスの方にも今回の事件は世界に大恥をさらしたと反省してほしいし、原爆の下で何が起こっていたかを知ってほしい。世界は核廃絶に向けて努力し始めた。人類の良心に期待し、一歩でも世界真の平和へと近づくことを願っている。

 

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