大災害が起きるたびに、日頃からの備えや対策が叫ばれる。しかし、私は本気でその対策をしているのだろうかといつも疑問に思う。確かに不安な個人はいろいろと防災グッズを備えたり、家具の配置や転倒止めなど気を使っている。それは大事なことであるが、それがどの程度されているのか。私個人もなかなかできていない。また社会全体として、地域の行政としてや町会としてどの程度具体的に対処しているかと問うてみると、はなはだ心細い。
寮監として赴任して十数年間、三回の停電があった。いずれも夜。電気が止まれば致命的である。しかし、これが不思議とみんなパニックにならなかった。あわてて動き出すのは1人か2人、ほとんどの人が在寮しているの時間なのに結構冷静であったのは驚きであった。
ただ、これも数時間で回復している。災害時はこうはいかないであろう。寮も一時はいろいろ考えていたが、在寮者全員をカバーするようなお金もなく、場所もない。最悪を想定しての対処方がいるのだが、できることは限られる。例えば水がとまればたちまちトイレにも困る。これ1つをとってみてもはてさてどうするか。いろいろ考えているが、心許ないのは事実である。
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