気仙沼ボランティア報告③ (8/7~8.21) 7

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 ボランティア活動は、気仙沼市災害ボランティアセンターが一週間に一度はお休みの日を設けていることから、当支援機構も一週間に一度、日をずらしてお休みをとっている。そしてその日を利用して、ボランティアの活動だけではなかなか見られない気仙沼市以外の地域の被害状況も是非見てほしいと、陸前高田市や南三陸町などご案内申し上げている。

 今回の活動期間中、現地スタッフの1人である宇部東教会のSさんが、是非もっと北にも足を伸ばした方がいいと、大船渡市、釜石市、さらに宮古市までみんなと一緒にまわることにした。大船渡市や釜石市は市内に入ってもさほど被害はないようにも見えるが、港や海に近づくとやはり被害は尋常ではない。

 特に絶対に安心といわれていた釜石市の世界一深い「世界最深の防波堤」、宮古市の「日本一の防潮堤」と呼ばれていた堤防が見るも無惨に破壊された光景を目の当たりにして、人間の力は、自然の力に到底及ぶものではないことを改めて思い知った。

 写真は釜石市の岸壁に打ち上がった大型漁船である。船の先端が堤防に突き刺さっている。しばし呆然と立ちすくんでしまった。 

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 次の写真は釜石市のある一つの防潮堤。真ん中が完全にえぐり取られている。高さは最大約10メートル強、厚さは最大6メートル以上もあるという。一番高いところに上っているのが、Sさんで、赤い服は東京から参加のHさん。上にあがったのはいいが、降りるのに腰が完全に引けている広島のIさん。

 

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P8171374S.jpg P8171378S.jpg P8171380S.jpg  この防潮堤に守られている陸側の一部であるが、住居の土台だけが残り、跡形もなく流されてしまっている。10メートルもあるコンクリートに守られて、まさか海水がおそってくるとは夢にも思わなかっただろう。

P8171382S.jpg 一番上の神社のぎりぎり手前まで海水が迫っているのがわかる。写真では低そうに見えるが20メートル以上はある高さである。となると海水の高さが20メートル以上にも達したことになる。全く信じられない光景、異様な何とも重苦しい雰囲気で言葉もない。

P8171363S.jpg P8171362 S.jpg  帰りはなるべく車で走れる海岸線を通ってきたが、「うーん」と唸るしかない光景。聞いていたとおり、北に行くほど復旧が遅れているのが素人目にもすぐに理解できた。改めて、このたびの地震の規模の大きさと津波の怖さ、その被害地域の広さを思い知った。

 しかし、避難所に帰ると「今日も一日ご苦労さん。どこまで行った、浄土ヶ浜見てきた」と元気よく出迎えてくれた被災者の皆さまに本当に逆に励まされているようで、さらなるボランティア活動へ、元気を頂いたようなことである。(気仙沼ボランティア③ おわり) 

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このページは、つっさんが2011年10月29日 07:27に書いたブログ記事です。

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