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第36回 沖縄遺骨収集奉仕参加 6 2009年1月

 南冥の塔に参拝して本部に帰るとどうも様子がおかしい。聞くと何とあのベテランの3班班長のN先生が崖から落ちて動けないとのこと。最初は大丈夫かと本当に心配したが、だんだんに入ってくる情報ではとにかく元気にはしているとのこと。

 結果的には鎖骨を折るという名誉の負傷であった。その現場は摩文仁の西の端の断崖の下。それは第二日に作業に入った場所である摩文仁の中央付近(平和の礎と各県の慰霊碑郡)の断崖下の海岸線から見るとちょうど落ちられた場所が遠目に見える。(写真右の一番右下に見えるコンクリート付近)

 上から作業をしながら海岸線に降りる直前、2メールくらいの高さから下の少し岸壁になっているコンクリート部分に降りようとしていた。班員全員がローブをつたって降りたあと、班長であるN先生がローブを回収して降りようとしたときにバランスを崩したそうだ。

 第2日元気に出てこられた先生は、何ともいえないすまなさそうな顔をして「みんなに大迷惑をかけて申し訳ない」としょげておられた。私は「いえいえ班員を無事下に降ろし、守ったのであるから名誉の負傷です」と言うと、「油断が出た。申し訳ない」と心のそこからの重ねてのお詫び。私は内心「さすがお道の先生は違う」と思いながら、一緒に記念写真を撮っていただいた。何はともあれ元気で何よりであった。

 さて、2日目の作業はその海岸線から断崖の真下当たりまで上にのぼりながらの捜索であったが残念ながら見つけることができず、午後は海岸線ぎりぎりのところに生い茂っている草を刈っての捜索に徹した。第2日1班では、肩と思われる骨片と小さいお骨が見つかった。

 その後、4時から本部テントで那覇教会長林雅信先生ご祭主のもと、沖縄戦戦没者慰霊祭が厳かに仕えられ、第36回の沖縄遺骨収集が無事終了した。今年も80人強(そのうち一般からの参加者20人強)の参加者があり、また来年会おうとお別れした。

 今年は日程の都合上何人かの方が出席することができず、私は別れ際、「来年は大挙してきますから」と多くの方に言ってしまった手前、2010年2月20日21日に行われる第37回沖縄遺骨収集参加の呼びかけをはじめている。すでに初めての方一人が参加したい旨表明、一度参加した息子や寮学生たちもだいぶ乗り気になってきている。

 どうぞ、これをお読みの皆さんで参加ご希望の方がおられましたら、 金光教東京センター(辻井)までご一報下さい。(つづく)

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