沖縄遺骨収集 5 第2日大石除去作業

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 二日目も午前8時50分、沖縄平和祈念公園内本部テントに集合。あいにくやや強い雨が断続的に降っている。御祈念、朝礼の後、早速に作業の準備に入った。大石を動かすためのロープ等を持つ。梃子になるバールは貴重で、他の班も使用している。3班班長の中村先生に拝み倒して1本貸してもらった。

 昨日は降り道のある霊園まで歩いたが、今日は車に分譲して向かった。雨で山道もだいぶぬかるんできているため、慎重にも慎重を期して降りていく。海岸線の大石も濡れていてよく滑る。けがのないようにと御祈念しながら進む。

 4、50分かかり、ようやく昨日の休憩場所まで到着。じっとしていると寒いが、動くとカッパの中が蒸れて暑い。少し休憩した後、約40歳以下のメンバーは、昨日大腿骨発見場所に移動。その他の方は引き続き周辺を捜索していただくことにした。

__ (7)111111.jpg __ (7)111111.jpg 写真は大石を動かしているところ。この真上の岩盤の上に数人上がってもらい、上と下でロープを持ってかけ声のもとに一気にあげる。最初はビクとも動かない直径50センチ以上の大石を何度も何度も挑戦する。割れた石が何重にも重なっているので、ただ持ち上げるだけでは無理。

 右に左に少しずつずらしてあげていく。昼食を挟んで数時間かけてようやく大小数々の岩石を取り除いたが、残念ながら新たなご遺骨は発見できなかった。その後、付近を探索していた吉永君が新たな自然壕を発見したと近藤君が戻ってきて報告してくれた。ただ、夕刻16時からは本部テントで慰霊祭が仕えられる。それに間に合うよう終了しなければらない。

 また、断崖の降り口にある霊園のトイレを貸していただいているが、そこが泥だらけになっているので掃除をする必要がある。私と寮生3人は全5班がすべて帰った後に掃除をして帰ることにし、その他1班の班員の皆さまには、慰霊祭に間に合うよう先に帰ってもらった。そして、先ほど吉永君が発見した自然壕を見ようと向かった。

 この壕は、自然の壕を恐らく軍隊が手を入れて整備していた壕と見られ、入り口付近は整然と石が積み上げられている。大きさはそれほどでもないが、狭い穴が奥にいくつも続いている。寮生3人らは奥に奥に入りたがったが、こうした整備された壕はすでに他団体が何度も入っていると思われ、昨年も若松教会隊が徹底的に調べ上げたと聞いていたので恐らくはここにはないことを告げ、一応見える範囲のところは確認して作業を終えた。(つづく)

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このページは、つっさんが2011年3月 5日 09:28に書いたブログ記事です。

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