「アクティブ・リスニング」

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 首都圏の鉄道でここ2、3日、人身事故が相次いでいる。そのほとんどが飛び込み自死である。先日の日曜日もあるお教会の御大祭奉仕に出かけようと駅へ行くと、武蔵小金井駅のホームで飛び込み事故があり、昨日も今日も山手線や京浜東北線で人身事故があった。

 年間3万人もの方が自死に追い込まれ、それも、もう何十年も続き、今年も確実に3万人を越えるペースだそうだ。人身事故と聞くと本当に心が痛む。加えて今年は大地震と大津波が襲い、さらに福島原発の事故で心安まる暇がない。

 私の身近にも地震や放射能汚染の恐怖で、心を乱す方がいる。何とか励ます言葉を持ちたいが、通り一遍の慰めや励ましの言葉では逆効果であることが歯がゆい。何とか、その方たちの力になれるよう考え抜いているところである。

 いま出来ることは、「苦しんでいるのはあなた1人ではないこと、1人で苦しみ、悩みを抱え込まないように」と伝え、何とかお話ができるようただひたすら寄り添い、祈りを込めている。そのほうがこちらが励ましや慰めの言葉をかけるよりも、真に心のケアになるようだ。  

 5月8日付『東京新聞』サンデー版、「大図解シリーズ・大震災と心のケア」に、「アクティブ・リスニング」というものが紹介されていた。これは、被災された方々のストレスを軽減するために聞き役に徹し、相手の話を自然な形で引き出す聞き方の技術である。

 その主なポイントを以下に記すので、皆様も参考にしていただきたい。

○話の主導権はあくまで相手に委ねる
○話を途中で妨げない
○相手の話を引き出しやすいタイミングで相づちを打ったり、質問する
○善悪の判断や批評はしない
○相手の感情を理解し、共感する
○ニーズを読み取る
○安心させ、サポートをする
○体験を語りたくない人に対しては、その気持ちを尊重する

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このページは、つっさんが2011年5月25日 14:10に書いたブログ記事です。

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