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本質をみる

 先日のいつだったか日曜日の朝早くたまたまテレビをつけたら、NHKの「桂文珍の演芸図鑑」という番組で、ちょうど桂かい枝さんの落語をやっていた。残念ながら途中からだったが面白かった。

 かい枝さんは金光教と関係があり、首都圏の金光教主催の催し物で2度ほど生で落語を聞かせて頂き、主催者の方のご配慮でちょっとご挨拶をしたこともある。「英語落語」という新しい分野を築き、いまや中堅以上の大物となって大活躍中だ。

 その落語の後に文珍さんの座談相手として出てきたのが山本一力さんという作家。恥ずかしながら初めて知った。文珍さんと同級生とのことで、人生を重ね、苦労をされて作家になったそうだ。その方のお話がよかった。

 一力さんは若い頃、旅行会社に勤めていた。その時の上司は非常に恐かったが、その一言一言が人生の糧となり師匠となった。ある日、添乗員として旅行に行く前に「物事は何でも本質をみなければならない。添乗員の本質とは?」と聞かれたそうだ。

 一力さんはやれ「サービスがどうの、あれがどうの」と一生懸命答えたが怒られたそうだ。「本質は1つしかない」と。「旅行に行くお客さんは皆さん笑顔で出て行く。この方たち全員を笑顔で帰すのが添乗員の本質だ」と。

 思わず「なるほど」と唸った。私も日頃から物事をみていくときに、「正しい、間違っている。よい、悪い」の正邪や善悪で判断すべきではない。「本当のところはどうか」、「本物かどうか」という基準でみる大切さを言ってきた。

 この見方も山本一力さんの上司が仰った「物事の本質」をみることになると思う。最近テレビが面白くないとよく聞き、私もそう思うが、たまにはいい番組に出会い、よい言葉に出会うこともある。早速に山本一力さんの小説を読もうと思う。

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