相手を変えるには、まず自分が変わる。

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 どうしても鼻につく人間が一人や二人は周りにいると思う。傲慢不遜な上司、そりが合わない同僚、言っても聞かない部下。なぜか欠点ばかり、嫌のところばかりが目についてしまう。

 欠点は直してあげた方がいいと思って勇気をもって忠告したら、聞いてくれるどころか逆ギレされ、さらなる関係悪化を招くこともよくある話だ。  

 相手を変えようと思っても、まずもってこれはもう絶対に変えられない。どうしても変えたいならば自分を変えるしかない。どんな人でも必ず一つはいいところがある。相手のいいところを見つけようと努力し、褒めると不思議と欠点が見えなくなってくる。

 とはいっても、ついつい意見が対立してぶつかってしまうこともよくあるだろう。往々にして感情的になってしまっている。こういうときは反論しないこと。言いたいことをぐっと飲み込む。

 以上、相手のよいところを見ようとする努力と辛抱、この自分自身を変えていくことが嫌な相手と良好な関係を築ける近道だと思う。

 という私はというと、特に意見が二分にしている平和問題を論じるときに、相手を論破しようとしてしまい、平和を願いながら平和ならざることになってしまっていることがよくある。

「理屈があっても、みなまで言うな。理屈とくさびとは八合詰め。詰める紙袋は裂ける。あいよかけよで世は治まるのである」

 よくよく自分に言い聞かせている毎日である。

勝浦教会大祭無事執行

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 4月29日、勝浦教会大祭が麗しく仕えられ、昨日無事帰寮した。ただ、強力雨嵐コンビのTTさんと最近よく出会うせいか、勝浦教会大祭で記憶にないほどの大雨の中の大祭となった。

 勝浦では普通の雨でも、東京から言うと豪雨と表現してもいい降り方をする。そのこともあってすっかり写真を撮るのも忘れてしまった。(そのようなことで勝浦の名所写真を掲載してます)

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 教話は「末々安心のおかげを」との講題で私が概要次のようにお話させて頂いた。

 末々安心に暮らしていくためには、 実は今の今、今月今日を大切におかげを受けていくことが末々の安心につながっていくとの道理をしること。

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 不安になる原因はふたつある。1つは、時間感覚 時間意識というもので、「あの時ああしておけばよかった」とか「先々どうなるんだろう」、「ガンになったらどうしよう」、「死んだらどうなるんだろう」とか、過去の出来事を引きずったり将来のことを考えて不安や心配の心を持つようになる。

 よくよく考えてみると、考えている自分は今というこの瞬間、瞬間だ。時間がたって5年先、10年先でも考えている自分はその時の今の瞬間でしかない。過去のことをうじうじ悩んでいるのも、将来のことを心配して取り越し苦労している自分もまさしく今でしかない。

 意識できるのは今の今でしかないのだから、未来は当然として過去も変えられるのだから過去のことを思い悩んだり、未来のことを心配する必要はないのだ。

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 もう1つは、自分や自分がいるところの場所意識。自分が今いる場所や自分よりもほかの場所にいる人の方がいいと「比べる」。例えば、自分よりいいお家に住んでいるとか、いい大学とか自分より上と比較することで思い悩み、不安になる。

 つまりは、「わが心でわが身を生かすこともあり、殺すこともある」との教えのように不安の原因を自分自身でつくっている。

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「お天道様のお照らしなさるのもおかげ、雨の降られるもおかげである。人間はみな、おかげの中に生かされて生きている。人間は、おかげの中に生まれ、おかげの中で生活をし、おかげの中に死んでいくのである」。

 今こうして生かされている今という時間は、最高、最善、最大の時間を頂いている。今こうしてある場所は最高、最善、最大の場所を頂いている。歴史一の今、世界一の今を頂いている。そのおかげを今月今日頂いていけば、何も心配のいらない末々安心の道が用意されているのである」。

 以上について、ある寮生のお話と私が大学の時に四国で出会ったおじさんの話を話材にお話した。

 

開寮記念祭・新入寮生歓迎会

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 4月12日土曜日午後3時から、金光教東京学生寮集会室において、2014年度の開寮記念祭が福田光一運営委員長代行ご祭主、金子運営委員祭員により滞りなく仕えられ、その後、山下運営委員(本部教庁財務部長)から大要次の通りご挨拶があった。

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 「御用で刑務所に行くことがあるが、21歳までの入所者の約7割が両親か片親がいない。つまりは家庭に問題があり、最近では保護者を呼んで親から教育をしているようだ。

 同郷の先生の奥様は女4人姉妹。その姉妹たちがそれぞれお父さんに『誰が一番好き』と聞いたら『あなたが一番』と全員に一番と答えたそうだ。『オンリーワン』ではなくて『全てが世界一』だと。

 元京セラ社長の稲盛和夫氏は『女性は神に近い』と仰っている。お道の信心ではなじみの教えだが、お母さんは自分のことを一番大事に思っていてくれ、祈ってくれている。お母さんは神様と同じような存在、だから女は神様に近いと。

 皆さん方もこうして今いることは決して当たり前のことではなくて、お母さん、お父さんや様々な方の祈りがあってのこと。どうぞそこに思いをいたしてここからの学生生活、寮生活を元気で送って頂きたい」。

 続いて新入寮生歓迎会。まず全員の自己紹介の後、私から次のようにお願いした。

 「この寮に入ったからには『神様のものさし』を是非持って卒寮して頂きたい。人間のものさしは目盛りがある。神様のものさしには目盛りがない。もちろん人間のものさしも必要でこれがないと社会が成り立たない。しかし、この世界は人間のものさしではかれる目に見えた世界だけて成り立っているのではない。目に見えない世界というもう一つの世界でも成り立っている。これを見るのに神様のものさしが必要。

 そこで少しヒント。中国の老子の言葉に『上善水の如し』とある。この水のように生きる生き方が3つある。まず『水は方円の器に随う』というように水は丸に入れば丸くなり、四角に入れば四角となる。つまり柔軟性があり、融通無碍。二つ目は、水は底へ底へと流れ、いつも底辺に溜まる。つまりは謙虚であり、絶対に上から目線に立たない。そして『水は岩をも砕く』といわれるように非常に力強さを併せ持つ。

 こうした生き方を意識しながら、これから追々お話していくが、私の提唱する『お陰さま』、『お互い様』、「お先のどうぞ』の3つの『お』を実践していけば、真に自立した自由な生き方、すなわち『自立的自由人』というすばらしい人生が開けてくる。それには是非とも『神様のものさし』を持って頂きたい」。

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 引き続いて、恒例の「誰の答えでしょう?当てゲーム」で楽しんだ。石津寮長が大学最初のガイダンスでどうしても遅れるとのことで高橋副寮長司会進行で始まった。

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 班対抗戦で「好きな漢字一文字」、「部屋にある宝物」、「好きな番組」、「生まれ変わったら」、「今年の目標」という質問に全員が答える。その答えを誰の答えかを当てあいっこする。ぼけてもいいが嘘はダメというルール。意外な答えにみんな大爆笑。

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 今年は何とA班が、このゲームを始めて20年来、はじめてパーフェクトで当てるという快挙があった。それも後で聞くと、新入寮生でしかも留学生のTさんがほとんど当てたという。何と人の心理を読み解くような研究をしているらしい。恐るべしである。

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 そしてこれまた恒例の罰ゲーム。とんでもない量のわさび入り寿司を食べる。7人中2が犠牲となるが、藤原先生の名演技に誰も私に同情してくれない。私のが演技に見えたそう。人は見かけによりません。なぜか毎年私のいるC班と小柴先生のいるD班が最下位争いを演じ今年は負けてしまった。わさびを仕込んだ張本人が当たるとは・・・・。

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 最後に遅れてきた寮長が自己紹介して、今年度の東京学生寮のスタートが切られた。

学生会東京大会で講話

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 昨日から7日までの3日間、麻布教会において金光教学生会東京大会が、東京学生会のメンバーを中心に全国から30名弱の学生が集まり開催されている。

 その第一日、不肖私が「夢のような生活 奇跡はすでに起きているー気仙沼ボランティア・沖縄遺骨収集を通して」と題して講話をさせて頂いた。

 娘が東京学生会会長をさせて頂いており、講師の選定について自分が他のお教会にお願いにいくのが億劫だから「お父さんして」と誠に安易ながら私が決まり、娘が娘なら親も親で「よっしゃ」と即答してしまった(^^;)。

 講話は、気仙沼の仮設住宅で、ある被災者の方が「地震の前の暮らしは、夢のような生活でした」とのお話を聞いて、本当にそうだと私たちの日常の当たり前の生活が当たり前ではないことを実感したことをまず紹介し、続いて、活動をしている写真を見て頂きながら、寮生であったK君の辛いボランティア体験から乗り越えていった内容や、ご遺骨にみえる沖縄戦の悲惨さ、黒アゲハチョウに宿った御霊様が語りかけてくれたというお話を聞いて頂いた。

 そして、実際の現場に立つ意義について、
1 本や話を聞いて知るだけではなく、実際の現場に立って体感し、できるだけ本質に迫る。
2 犠牲になられた方々がその瞬間何を思われていたか、もし今私たちに語りかけてくれるとすれば、何を語られるか、その声なき声、魂の叫びを聞かせていただく。
3 そこから教訓(天地自然への謙虚さ、平和の尊さ等)を引き出し、周囲や次世代に伝えていく
とお話した。

 最後に「人を助けて神になる」自立的自由人の考え方や、それには「神様のものさし」を持つことの大切さについて聞いて頂いた。

 私も実は学生時代、会長のお役を頂き、当時鶴見教会で青年教師会、青年会、学生会の合同の東京大会を開催したことを昨日のように思い出す。その時、学生だけが円陣を組んで一升瓶を片手に軍歌を歌いながら飲み回していた姿に、他の青年信奉者から顰蹙をかったことや、次の日の話し合いの時に右傾化を憂えたK先生から相当突っ込まれ、「野球を応援するような単純な乗りだけで思想性は全くない」と答えたこともよく覚えている。

 このたび、息子に続いて娘もお役を頂いて、こうして今に繋がっていることは、本当に感慨無量でありがたいことである。

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東京学生寮月例祭・食事会、送別会

 昨日、東京学生寮集会室において、月例祭・食事会、2014年度卒寮生の送別会を開催した。まず、それぞれの在寮年間のスライドショーを鑑賞、今年は面白キャラが多く、大爆笑の連続。

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 次に、在寮生からそれぞれ送辞と色紙、記念品を手渡し、卒寮生から答辞があった。続いて寮監と主事から贈る言葉があり、主事がひとり大泣きであった。引き続いて寮生全員で「空より高く」を熱唱して終了した。それぞれここからのご活躍を祈るばかりである。

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 続いての食事会。今回はカレーとサラダ。特製の手作りドレッシングも美味。今年の誕生月のA君も大喜びであった。

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見事なツッコミ

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 2月10日のNHKの「クローズアップ現代」で当選早々の新都知事がゲスト。私はこの番組を見ながら女房に「このキャスター、NHKの会長も変わったことだから、あんまりツッコマないよ」と話していたら、さにあらず、見事にツッコンでいた。

 それを思い出したのは2月16日付の『東京新聞』17面の反響欄、私も一度出してもらったことがあるが、テレビ番組の批評コーナーだ。ここに私と同じ感想を持った方が出てた。

 それは選挙中に新都知事が訴えていた「世界一の福祉とは何か?」との質問に、だらだらと現在の健康保険制度の素晴らしさを言い始めたことに業を煮やしたキャスターが、「具体的に世界一とは?」とツッコミんだ。

 それにも答えきれない様子にさらにキャスターが例えば「デンマーク、スウェーデンなど、消費税が25%かかる、本当に手厚い大きな政府的な、世界一の福祉というイメージもあったが、そうではない?」との質問にも全く答えになっていなかったのだ。

 東京のすべてが世界一と豪語していたが、全く具体性を持ち合わせてなかったことが暴露されてしまった。ただ、あれだけの票を集めて当選したのだ。その期待に応えるべくよい意味での世界一を是非とも目指してほしいと願っている。

東京学生寮2月月例祭・食事会・雪かき

 8日土曜日午後7時からの寮月例祭・教話は、私がご奉仕させて頂き、下記のレジュメを配付して聴いて頂いた。
              ※
天地の道理(金光大神の信心)に基づく「自立的自由人」の道の道たる道
       2014/02/08 東京学生寮月例祭 辻井篤生
御取次を頂き、神様のみ心のままに、神様の願いに生き、すべてを神様にすべてに神様を現し、

お蔭さま(御礼)⇒夢のような生活
お互いさまで (あいよかけよ)⇒上から目線に立たない
お先にどうぞ(今月今日)⇒タイタニック最期の救命艇
の三つの「お」の精神で、

自分の思い通りではなく、
本然のいのちが承服する
願い通りのおかげが頂ける道である。

◎自立的自由人 「自立」⇔「依存」⇒「孤立」 独りでないから1人になれる。
        「自由」⇔「不自由」⇒「方埒」 なすべきことをするのが真の自由。
「自由・自立」の反対語は「抑圧」「差別」「排除」「疎外」「妥協」「逃避」「放縦」「放棄」

◎神様のものさし 目盛りがない 目に見えない世界 神代 見識 存在価値
 人間のものさし 目盛りがある 目に見える世界 世間 常識 有用価値

有用価値の誤り 二分法 白黒、プラスマイナス 善悪  対立
存在価値「あるがままに」 無知の知 無用の用 必然的偶然  超越

○「あることみな美しく、起こることすべてよし」
 どんな時も人生には意味がある。あなたを必要としている何かがあり、あなたを必要とする誰かがいる。そしてその発見と実現を待っている。あなたは何かのため、誰かのためにできることがある。ゆえにたとえ今が苦しくても投げ出す必要はない。 

 焦燥感 空虚感 不安⇒精神的向上 人間的成長を促している。

○超越性 物事の程度・基準・範囲をはるかに超えること。
時間意識 空間意識 歴史一の今、世界一の場所に生きる。 
 神はすでに幸せの時間と場所を与えてくれている。
「救われる意識」
「なすべき時に、なすべきところで、なすべきことをしている」
根源的いのちとの根源的出会い 永遠的いのちを永遠に生きる。

「山寒うして花の発くこと遅し」 だんだんによくなる。
 やまない雨はない。人生、雨のち晴れ、時々曇り
                ※

 また、この日は早朝から雪が激しく降り、15時頃にまだ降りしきる雪の中を寮生たちが自主的に雪かきを始めてくれた。立派。前回の反省から、雪かき道具を多く購入しておいたのが幸いした。
 雪がようやくやんだ9日午前8時からは、正門前から近隣まで雪をかき分け、ご近所の皆様にも喜ばれた。日曜日ということで多くの寮生が集まり、ありがたいこであった。
 終了後、昨日の月例祭に秋山君のご親戚からお供え頂いた豆餅を、みんなでご相伴にあずかった。そのおいしさに感激もひとしおであった。
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ドラマ「明日、ママがいない」に思う

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 ドラマ「明日、ママがいない」が波紋を広げている。多くのスポンサーが降りる中での放送継続はあまり聞いたことがない。実際ドラマを見ていないので何が問題なのかよく分からないが、リーダー格の子供が「赤ちゃんポスト」を想起させる「ポスト」と呼ばれている等が「子供や職員への偏見を与える」と批判されているらしい。

 確かに『東京新聞』に出ている視聴者の声に考えさせられる。「見ていて不快」、「料理を作る青年と施設長のほかに職員がいない養護施設はありえない」、「現実とは違う」。

 逆に「現代の闇の部分を照らす良心的なドラマ」、「ドラマは架空の話。誤解や偏見を招くからダメだというなら医療ドラマや刑事ドラマも作れない」、「これくらいで人権を持ち出して抗議していると、制作者を萎縮させ、二度と児童養護施設を扱えなくなる」などなど。

 娘が昨年、大学の実習である児童養護施設に二週間泊まり込んだ。数日後にその厳しさに弱音をはく電話がかかってきたが、一度休みの時に帰ってきてリフレッシュして戻り、何とか最後までがんばったことがあった。

 その時に担当になった子供たちとなかなかなじめなかったが、最後実習が終わって帰るときにプレゼントをもらい笑顔で送り出してくれたそうだ。ただ、なかなか厳しい現実を見、経験してきたようだ。 

 ドラマの話に戻るが、職員がいないというような現実とは違うところはできるだけ近づけることは必要だが、職員も把握できていないいろんな見えない現実もあると思う。

 人権の最も大切な人間の尊重と表現の自由のバランスはなかなか難しいところではあるが、不愉快な思いをしている人がいる以上は誠実な対応をしながら、私はドラマを継続してほしいと思う。視聴率ほしさのセンセーショナルな描き方であるならば論外であるが、世の中にあまり知られていない問題も扱ってほしい。  

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