Home > 7月 12th, 2013

自身の信心を確かめる 4 「三つのお」 お陰さま

 次にこの道の道たる道の前半は、あらゆることを神様中心に進めさせていただくという点で、お道の根本のところであると思う。そのために私は「お陰さま、お互いさまで、お先のどうぞ」の三つのおの実践、生き方を提唱している。

 その1つの「お陰さま」。 意味としては、「他から受けた力添え・恩恵、また、神仏の助け、加護に対して感謝の意をこめていう語」となっている。金光教祖様の「信心する者は、木の切り株に腰をおろして休んでも、立つ時には礼を言う気持ちになれよ」とのみ教えや4代金光様の「すべてに礼をいうこころ」、このすべてに「お陰さま」と感謝していく生き方は信心の基本中、基本だと思う。

 このお陰の陰については、色々な意味があるらしいが、私が考えているのは、例えば夜道の路地で、壁の向こう側に人が立っているとする。電灯の光に照らされて、こちら側からは陰だけは見えているが、その本体の人は見えないという状況を想定する。

 その、人の本体が実は神様で、こちら側の道、つまり「人の道」からは陰だけは見えるが決してその本体は見えない。が、もう少し進んで壁の向こう側の道、すなわち「神の道」まで進むとその本体が見える。 

 つまり、神様や神様の働きは目には見えないけれども、厳然としてその恩恵の中にいる私たちである。日常、「当たり前のことを当たり前としている」人の道を進む生活をしていると、なかなかその背後にある神様の働きは見えない。しかし、道の道たる道を進むと何事にも「お陰さま」の心持ちになり、幸せな毎日が送れるのである。(つづく)