再度、再稼働に思う。

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 先日古いVHSビデオを整理のため、内容を確認していたら、2003年の筑紫哲也さんキャスターをしていたニュースが録画されていた。何と、東京電力が福島第1原発の内部亀裂事故のビデオを消去し、証拠隠滅したとの内部告発があり、新潟と福島の原発が全て停止したとのニュースであった。

 忘れていたどころか、当時ただぼーっと見ていたのではと思うほど全く覚えていない。ニュースは情報公開の法制化が急がれると述べて終わっているが、その後どうなっていたのか。事故の遠因はやはりあったのだ。

 そして今回これだけの事故を起こしながら、先日出された東電の「最終報告書」は全くなっていないと各方面から批判が出ている。また、このたびの事故を巡る東京電力幹部のやりとりが収録されたテレビ会議システムの記録公開を拒否している。

 枝野経産相が朝日新聞の取材に「記録を出さない方がどうかしている」と発言しているにもかかわらずである。東電は実質上国有化されるのでは?。理解に苦しむ。事故調査をなおざりにしながら、柏崎原発の再稼働にふれるのはどうしても納得できない。

 原子力発電に携わるある方が、「実は福島原発は一番危ないと思っていた。原因は津波ではない」と断言されていた。結局公開してしまったら、それこそ再稼働なんかは絶対にできないから隠していると思われても仕方がない。

 政府民主党は、脱原発の方向性には変わりはないと言いながら、当面は原子力に頼らざるを得ないとして再稼働を図る。そのままなし崩しで動いてしまえば、またまた人間の愚かさで、同じ過ちを繰り返すのではないか。

 難民化している避難住民の方々の塗炭の苦しみ、また、果たして除染ができるのかどうか。それから、もし今夏電力不足で非常事態になったらどうなるか。それこそ死活問題の人々も少なからずおられるだろう。原発事業関係者の生活や雇用の問題等々を考えると脱原発と単純に言ってすむ問題ではないと悩まざるを得ない。  

 しかし、拙速な原発再稼働の前にまず第一は、避難されている方の救済と除染、事故原因の徹底調査と公開。次に電力不足における被害の想定。火力、水力の代替エネルギーの強化。その工程表と全体像を国が示すべきであろう。そして新エネルギーの開発を国家的プロジェクト、いや日本が主導して世界的プロジェクトで取り組むべきだと思う。

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このページは、つっさんが2012年7月 1日 19:13に書いたブログ記事です。

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