脱原発を目指す作家や学者が呼び掛けた「さようなら原発集会」が先日の13日(土)、東京都千代田区の日比谷公園で開催され、本教から4名が参加し、もう1人連合会の教師集会を終え、行進最終地点に駆けつけてくれた計5名であった。集会参加者全体は、主催者発表で6500人。
まず、ルポライターの鎌田慧さんの主催者挨拶に始まり。訴え1として哲学者の高橋哲哉東大大学院教授は「国や県、市などの行政は、国民を欺き、見捨て、外国人などの外部者を排除した。これはまさに戦前の国家体制と何ら変わらないあり方であり、これを糾していかなければならない」と訴えた。
また、「福島から」として、子ども福島ネットワークの森園かずえさんが、「まだ高線量のホットスポットがあちこちに存在する中で、子どもたちに御輿を担がせ、小雨の中をマラソン大会を実施して走らせている。行政も教育界もまるでもう問題が解決したようにとりつくっている。どう責任をとろうとしているのか。福島の子どもたちを守るため、是非協力してほしい」と訴えた。
続いて緊急アピールとして、「あさこハウス」の小笠原厚子さんが「全国の原発の再稼働、新規稼働を許してはならない」と訴えた。「あさこハウス」とは、青森県大間原子力発電所の建設の話が持ち上がってから35年。土地買収が進む中、最後まで土地を売らず、原発建設を阻止してきた熊谷あさ子さんがその土地にログハウスを建てて抵抗した。その後、不慮の事故で突然亡くなり、 娘の小笠原厚子さんが、「あさこハウス」と命名し、自転車で畑仕事に通い、太陽光発電パネルや風力発電設備を設置し、ライフラインがなくても将来移り住めるように整備を進めているというもの。
次に訴え2として、大江健三郎さんが、中国の思想家魯迅の言葉を紹介して脱原発を訴えた。「魯迅の言葉で私たちになじみのあるのは、『地上にはもともと道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ』というものであるが、これにはその前段がある。『希望とは、もともとあるものとも言えぬし、ないものとも言えぬ』、その後に『地上にはもともと道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ』と続く。私たちが集まって行進をすれば、そこに大きな道ができる。それは希望をつくるということ。しっかり歩きましょう」と訴えた。
閉会の挨拶として、経済界では珍しく早々に脱原発を宣言した城南信用金庫理事長の吉原毅さんから挨拶があった。
その後、東京電力本店、銀座、東京駅とアピール行進し、常盤橋公園で解散した。
この前日の毎週金曜日に開催されている脱原発官邸前行動に、本教から3名が参加した。
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