ナチスドイツから弾圧されたドイツの牧師さんが、行動したときにはすでに遅かったという話を本部布教部時代に聞いたことがあり、その原典を探そう探そうと思っていた。偶然にも木田元編『一日一文』(岩波書店2004年)という本を読んでいたら出くわしたので紹介したい。
マルティン・ニーメラー 1892.1.14~1984.3.6
「ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。ついでナチ党は社会主義を攻撃した。私は前よりも不安だったが、社会主義者でなかったから何もしなかった。ついで学校が、新聞が、ユダヤ人等が攻撃された。私はずっと不安だったが、まだ何もしなかった。ナチ党はついに教会を攻撃した。私は牧師だったから行動した。・・・・しかし、それは遅すぎた。」
(ミルトン・マイヤー『彼らは自由と思っていた』田中浩・金井和子訳、未来社 1983年)
同じ宗教家の言として、ずしりと響いてくる重い言葉である。
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