共同通信によると、「29日付のフィリピン英字紙インクワイアラーは、同国南部ミンダナオ島の元日本兵生存情報について『でっち上げの可能性がある』とする現地の治安当局者の話を報じた」とある。
今から30年ほど前、横井さんや小野田さんが帰ってきたときは衝撃を受けた。横井さんの「恥ずかしながら」という言葉と小野田さんの軍服で敬礼した姿は忘れられない。その後10年ぐらいまでは、まだ日本兵がいるとの情報があり、テレビで何度が特集していたのを覚えている。
その後は私もすっかり忘れてしまっていた。しかし、多くの人が取り残され現地化し、多くの人はすでに老齢で亡くなられたであろう。今回のことは「でっち上げ」にせよ、生きている方がいることは確かであると私は思う。いかに迎えるかが今後大きな問題である。
このたびの報道では、少なくとも二つのことは学んだ。まずは、戦争というのは一度始めれば、50年、60年そこらでは終わらないということ。若い世代は60年前がそう遠い昔ではないことを感じたであろう。
もう一つは、国家というのは全くもって国民1人ひとりの責任をしっかりととらないということ。一般国民ほどそうであるという事実。これだけは忘れてはいけない。
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